個性的な商業施設・ショップのリサーチメモ

F's SHOP Report!

ショップリサーチの備忘録・感想_φ(・_・

vol 3.松山文創園区、華山1914《台湾台北市/2016.10.3-4》

SCはハードなのか?MDなのか?スピリットなのか?そんな事を考えさせられた台湾の大型リノベ施設2件。
松山は80年前の日本統治時代の煙草工場跡、華山1914は100年前の酒造工場跡に造られた複合施設。日本で言えば赤レンガ倉庫的なのかな?ただ、クリエイターに門戸を開き文化発信施設により軸足をおいたのが台湾版。よって、売上げとか言っちゃうと恐らく全くペイできていないだろうけど、新しい文化とか生活とかを提案する機能は果たしている(感じがする)。

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人間が生きて歴史を積み重ねるように、建物にもその歴史を後世に伝える為に新たな役割負荷させていく。古いものと新しいものを組合せ新たな環境を提案する。これらもデベロッパーの為すべき事なのではないだろうか?なんて思ったり…なんでもスクラップビルドの日本の都市計画に疑問を感じた台湾ツアーだったのでした。

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一方で「建築に関する法規が日本とは全く違うんだろうな?日本じゃまずこれ無料だわ。」と思ったのも事実。日本じゃ昭和初期以前の建物リノベするより、立て直した方が安いし、簡単だし、自由度も高いもんね。赤レンガ倉庫なんかも恐らく相当の気概がなきゃ今の姿はない筈。台湾ではホントに古いビルでも、最新のショップやカフェが出店している光景に何度も出会った。スピリットがうんぬんだけじゃなく、単純に経済的与件もあるんだろうな?
さて、そして文頭の問いであるが、身もふたもないが要はバランス。売るだけ、利益あげるのだけが目的じゃダメなのよ(結果じゃなくて目的ってトコがポイント→備忘録)。折しも日本では百貨店(紋切り型MDの典型)低迷による閉店ラッシュの波が再び襲っている今、新たな集客施設の側面として大きなヒントをもらった気がした。

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